本日は祖母の十三回忌法要を菩提寺にて執り行いました。


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菩提寺の本堂にて、御住職に読経して頂きました。


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法要も滞りなく終わり、その後、家族全員でお墓参り。
今日はちょうど祖母の命日です。
祖母が亡くなった日は、富士にしては珍しく雪の降る寒い日でした。
それにちなんで、祖母の戒名には『雪』という字が含まれています。
戒名を見るだけで当時の事を思い出す、とても素敵な事だと思いました。
祖母が亡くなった当日とは相反して、穏やかな日差しの中、墓前にて手を合わせました。


話は変わりますが・・・
今日は法要の最中に、お布施の事について色々考えていました。
祖母は大変信心深い人でした。
僕と弟は子供の頃から毎朝仏壇にお茶とご飯と線香を供え、手を合わせる事が、当然の環境で育ってきました。
そんな祖母からよく聞かされていた事があります。
『お布施を多く払った家の仏さんは、仏さん達の中でも堂々と座っていられる。お布施が少ない家の仏さんは、端の方で申し訳なさそうに座っている。ご先祖様の為にもお布施はケチってはいけないよ。』


お布施というと、僧侶へのお礼や返礼と勘違いされている方々も多いと思います。
しかし、実際は僧侶を通じて、お寺のご本尊に供えるお金であります。
お布施の本来の意味を知らない人にとっては、小一時間お経を読んだだけで数万円も貰えるなんて坊主丸儲け!・・・という考えになってしまいます。
おまけにお坊さんがベンツやBMWを乗り回しているのを見てしまった日には・・・。
お坊さんがベンツやBMWに乗っても全然構いません。
それは個人の趣味ですから。
ただ・・・
お布施の本来の意味をきっちり説明しないと、思わぬ誤解を招いてしまいます。


今日、菩提寺の御住職も仰っていましたが、近年、不景気の影響で法事を行う人が減っているそうです。
法事を行えば、当然お布施やら返礼やらで出費も生じる訳で、背に腹は変えられないと言った感じかも知れません。
しかし、不景気だけが原因ではないと思います。
原因はお寺の側にもあります。
これは多くのお寺に言える事ですが・・・
まずは前述の通り、お布施というものに対する説明が足りないし、曖昧すぎます。


以前、あるお寺の御住職がこんな事を仰っていました。
『檀家さんにお布施の額を聞かれ、お気持ちで結構ですと言ったら、本当に気持ちだけでお金を貰えなかった。』
当たり前です。


それに、現代人はお金を払ったら、それに見合った何かを必ず求めてしまいます。
もともと法事は亡くなった方々の供養の為に行う訳ですが、供養という説明がしっかりされていないと、お布施を払ったら何か自分達に良い事があるのかという、費用対効果の方向に話が進んでしまいます。
何も御利益がないから供養なんてしない、以前そんな書き込みをネットで見たこともあります。


供養やお布施やその他諸々・・・
お寺はもっともっと、その意味を説明した方が良いと思います。
それも分かりやすい言葉で。
生前、祖母から教えてもらった教えは非常に分かりやすかったです。
だからこそ、今もこうして僕達の中に根付いています。
そんなの知ってて当たり前、今更説明するまでもない・・・そういう考えの御住職も時々いらっしゃいますが、それを檀家さんや一般の人達に分かりやすく伝える事も、これからのお寺の大事な役割ではないでしょうか。


長々と面倒くさい事を書いてしまいましたが、そんな事を思った今日一日でした。







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